日本橋から浅草界隈までの舟遊び
東京では、舟運都市として栄えた江戸の街機能を蘇らせるべく、都内の複数地域と連携し、“水の道”の整備に取り組んでいるそうです。その一環で日本橋の橋詰に「日本橋船着場」が平成23年4月3日に完成しました。
この船着場から「船上から江戸を偲ぶ、新しい舟観光」として、江戸地代に行われていた日本橋から日本橋川を下り隅田川に出て、浅草界隈まで上って行くという江戸時代の舟遊びの定番コースを再現する「隅田川風物図巻」と題した船旅を「東京水辺ライン」(公益財団法人 東京都公園協会)が企画していたので、この夏に行ってきました。
乗船する船は「カワセミ号」という70人乗りの船で、少し小型の船でした。小型の船なのは低い橋をくぐって行けるためのようです。今回は8月28日のこの企画の最終日に乗船しました。乗船人数が60人位と少ないので、乗船時間1時間前から整理券を配布するとのことを電話で確認していましたので、12時5分の乗船時間の1時間15分位前には日本橋に着きました。やはり、着いたときには40人前後の人がすでに並んでいてもらった整理券の番号は46番でした。並んでいても後ろの方の人はこの時間の舟には乗れなかったようです。
船旅のコースは、日本橋を出て鎧橋、茅場町橋、湊橋、豊海橋を抜け、隅田川に出て、清洲橋、新大橋、両国橋、蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋と抜けて桜橋船着場を過ぎたところで、反転し、今度は川を下り両国橋詰めにある両国船着場までです。
約80分位の船旅でした。
日本橋から隅田川までは頭上に首都高速の道路があるために視界が悪く、昔を偲ぶとまでは行きません。
隅田川に出ると川幅も広く、お台場や竹芝桟橋から出ている浅草までの船などともすれ違い、川を行き交う船も多くなりました。
船からは、清洲橋を越えると右手に「松尾芭蕉記念館分館」の屋上にある松尾芭蕉の像が良く見えました。
蔵前橋を越えた辺りからは東京スカイツリーがよく見え、川の上といういつもと違う視点で見られたのも良かったです。
この船旅で、東京は川に囲まれた都市であることを改めて感じました。
この船旅はこの夏の臨時便だったようですが、9月か10月頃には定期便として運行する予定のようです。