決 算 前 対 策
決算は1年間の経営成績を確定する手続きです。決算により利益や納税の金額が明らかになります。黒字決算になりそうだからといって急に節税のための対策を講じたり、赤字決算になりそうだと言って経費の削減を行っても、あわてて行う対策では効果は限られています。それよりも事前に納税の見積りを立て対策を行っていくことが必要です。
1.月次決算
月次決算を行うことにより毎月の業績を把握することができます。その際には、年度末に計上する減価償却費の月割額を必ず計上します。減価償却費を計上することにより決算に近い形で業績を判断することができるようになります。 また、月次決算の結果を基に将来発生するであろう収益や費用を見積もり、納税見積り額を計算し報告します。
これらの月次決算の結果や納税見積りの報告により、対策も立てやすくなります。
2.決算前対策
決算は月次決算の積み重ねの結果です。黒字決算の場合は納税資金の心配をしなければなりません。赤字決算の場合は納税資金の心配はなくても銀行などからの借入ができなくなる事態が起きるかもしれません。赤字の場合も黒字の場合も対策を講じなければならないでしょう。
@黒字決算の場合
給与の未払いや経費の未払いをきちんと計上できているかどうか。
必要な修繕を前倒しで行う。備品や一時償却可能な10万円未満の消耗品の購入を検討する。広告宣伝を実施するなど。
A赤字決算の場合
役員報酬の減額や停止、繰り延べ可能な軽費の前払い計上、経費の自己否認、生命保険などの解約、含み益がある不動産があれば売却するなど。
月次決算と納税見積りにより、決算前に決算額と納税額を予想することで、決算になってからあわてることはなく、安心して経営に専念できるようになります。そのような安心を当会計事務所はお届けしますので、お任せください。
